RESENSE(レセンス)に関わるメンバーインタビューは金(きむ)ダニエルさん。韓国出身で高校卒業後進学で大分へ来日したのをキッカケに、就職、転職を経て当社へ。
韓国生まれ。高校卒業後、大分へ。
金(きむ)ダニエル。韓国生まれ。高校卒業後、RESENSE Oitaがある大分県の大学に入学した。
きっかけは母国でみた日本のドラマ。木藤亜也が原作の「1リットルの涙」や偏差値36の高校生が東京大学合格をめざす「ドラゴン桜」を見たことから、漠然と日本に興味を持つように。
韓国では、海外の大学に進学するものも少なくなかったという背景もあった。大学ではチアリーディングのチームに属した。その間、兵役も経験した。全国優勝も経験した。
最初に就職した企業では、チアリーディングスクールのマネージメントとコーチングを担当。3年間のうちに、初めての「社会」を学んだ。同時に好きなことを仕事にする難しさを痛感した。好きなことだからこそ、妥協したくないゆえ、なおさらだった。
転職の機会があった。大学時代のチアリーディングの恩師が導いてくれたのは、大手自動車ディーラーだった。車にはほとんど乗ったことがなかったし、興味さえなかった。ただ、新しい挑戦にわくわくした。
「わたしの人生における選択基準は『おもしろそう』かどうかです」と金さんは語る。
自動車ディーラーでは、プロダクト・エキスパートの肩書を得た。セールスは実際にせず、豊富な知識を活かして、顧客に車の魅力を伝えるポジションだ。
「そこで気づいたのは、自分は、人のために尽くすことが好きであるという一点です。」「徹底して寄り添いながら、お客様のニーズを引き出す楽しさも知りました。」
続けていくうちに興味がでてきたのが「セールス」である。セールスマン同士の競争は内心怖かったけれど…。
セールスマンとしての仕事は、内向的な性格を克服することにもなった。思わぬ幸運だ。達成感もあったし、プロダクト・エキスパートの仕事よりも顧客と親密になることもできた。
もっとも嬉しかった言葉は「金さんだから、この車を買った。」である。今振り返っても、これ以上の言葉はないという。
既に記事になっている、のちのレセンス・ゼネラル・マネージャー、濵田正隆さんとの出会いもこのときだった。
「濵田さんは、トップセールスであるにもかかわらず、お客様がいらっしゃったら、どんなときも走って駆け寄る。そんなタイプの営業マンでしたね。わたしと違うタイプですが、憧れの存在でした」
やり甲斐は「半端じゃない」
3〜4年、金さんは売り続けた。売り続けるたびに、虚無感のような感覚を覚えたと振り返る。
売れば売るほど、自分が自己中心的な人間になっていくような感覚があった。社員同士の競争も息苦しく感じるようになった。
「わたしは面倒な性格なのかもしれません。おそらく人より敏感に物事を受け入れる傾向があります。仕事は別として、外出をしたり、人と会うのにも、心の準備がいるくらいです。」
しばらく休んでみようと思った。
そんな矢先、レセンスにジョインした濵田さんから誘いがあった。失業手当をもらわずに、気づいたら濵田さんを追いかけていた。
「レセンスを一言で表現するならば『感性』だと思います。」
「車を売ることは真の目的ではありません。感性を共有することが、わたしたちの使命ではないかと、わたしなりに考えていいます。その点において、一般的な自動車販売店とは全く違うと思っています。」
車にまつわる業務のみならず、インスタグラムにアップするリール動画の撮影や、カフェの業務まで任せてもらえており、やり甲斐は「半端じゃないです」という。
「いっぽうで、わたしは他スタッフに比べて、まだ何者でもないと思っています。」
「この領域なら、ダニ(金さんのニックネーム)に任せられる。」と言ってもらえるように、日々精進です。
汗を拭いながら、そう語ってくれた。