マセラティ・レヴァンテSの2021年モデルは、ひっそりと熟成していた。ロイヤル・エディションは、魅力をさらに底上げしてくれていた。耳で、目で、それを体感した。
「ロイヤル・エディション」
マセラティ・レヴァンテSは、3リッターV型6気筒ターボエンジンを搭載する。430psと580Nmを生み出すこれは、フェラーリ由来。出力は2種類用意されていた。
この他にV8や、ディーゼル(廃止)、マイルドハイブリッド(2L 直列4気筒ガソリンターボエンジン+48V BSG)モデルがあり、V8搭載のトロフェオは試乗済みだ。
マセラティ・レヴァンテ・トロフェオ(4WD/8AT)情熱を指名買い
新車価格は1890万円で398万円相当のオプションを装備していた。
走らせてみて最初に驚くのは、しっとりと落ち着いた振る舞いについてである。過去、さんざんレヴァンテに乗っている身としては、2021年型の落ち着きにまず気がついたのである。「(初期型は)もっとピョコピョコしていたよね」と同乗者も気づいている。
具体的に申し上げると、初期型は、真面目に路面のうねりや凹凸に追従する傾向にあったと記憶している。結果、荒れた道ではそれらを正直に拾う。場合によっては振動を増幅させる。
一方、新しいレヴァンテは、例えば下から入力が入る→伸び側がスッと大きい加速度で伸び切り、それをゆっくり、ふわりと縮ませる。しかも1回で収縮しきろうとせずに、2回あるいは3回の往復でいなしていく。
SPEC
マセラティ・レヴァンテSロイヤル・エディション
- 年式
- 2021年
- 全長
- 5000mm
- 全幅
- 1985mm
- 全高
- 1680mm
- ホイールベース
- 3005mm
- トレッド(前)
- 1650mm
- トレッド(後)
- 1670mm
- 車重
- 2140kg
- パワートレイン
- 3リッターV型6気筒ターボ
- エンジン最高出力
- 430ps
- エンジン最大トルク
- 580Nm/3000rpm
- サスペンション(前)
- ダブルウィッシュボーン
- サスペンション(後)
- マルチリンク