マセラティ・レヴァンテ・トロフェオは、やはりマセラティが力を入れて作った車だ。快適でありながら、爆発する刺激、色気。埋もれることはない「指名買い」の車なのだ。
マセラティ・ギブリと基本骨格を共有し、その内外装も現代マセラティと共通するもので、誰が見てもマセラティだと認識できた。と簡単に書いたけれどSUVでそれを実現したのだから、立派な功績であるといえよう。
3リッターV6ターボガソリンと3リッターV6ターボディーゼルが最初に導入され、前者はフェラーリ開発で、出力が2系統用意された(レヴァンテ=350ps/500NmとレヴァンテS=430ps/580Nm)。後者はレヴァンテ・ディーゼルと呼ばれた(275ps/600Nm)。いずれも8速AT(ZF製)とQ4=4WDが組み合わされる。
そして有名な話ではあるが、開発初期段階から、エンジニアが勝手にV8ターボユニットを搭載した試作車を制作。これが後から加わるレヴァンテGTS/トロフェオになるのだった。
レヴァンテ・トロフェオ
今回試乗するレヴァンテ・トロフェオが搭載する3.8リッターV8ツインターボは590ps/6250rpmと734Nm/2500rpmを発揮。同じく3.8リッターV8ツインターボを搭載するGTSは550ps/6250rpmと733Nm/3000rpmとなる。
ボディを写真でみると、何となくマツダCX-5くらいのサイズかと思いこむ向きも多いかもしれないが、全長×全幅×全高×ホイールベース=5020mm×1985mm×1700mm×3000mm。横を見渡すとポルシェ・カイエン・ターボ・クーペが4940mm×1995mm×1655mm×2895mm。
だから室内も広い。特に横方向、また後席足元にもたっぷりと余裕がある。
SPEC
マセラティ・レヴァンテ・トロフェオ
- 年式
- 2019年
- 全長
- 5020mm
- 全幅
- 1985mm
- 全高
- 1700mm
- ホイールベース
- 3000mm
- トレッド(前)
- 1650mm
- トレッド(後)
- 1670mm
- 車重
- 2585kg
- パワートレイン
- 3.8リッターV型8気筒ターボ
- トランスミッション
- 8速AT
- エンジン最高出力
- 590ps/6250rpm
- エンジン最大トルク
- 734Nm/2500rpm
- サスペンション(前)
- ダブルウィッシュボーン
- サスペンション(後)
- マルチリンク
- タイヤ(前)
- 265/40 R21
- タイヤ(後)
- 295/35 R21