フェラーリ・カリフォルニア30は、フェラーリの色気やエンジニアリングを感じさせる一方で、快適性も両立している。自然吸気エンジンも、今だと余計に惹かれるのである。
INDEX
オプションのハイライトとしては「ハンドリング・スペチアーレ」が加わっている。電子制御式磁性流体ダンパーにはより硬いスプリングが組み合わされ、ステアリングが9%クイックになる(標準のロックトゥロックが2.5回転であるのに対し、2.3回転になった)というパッケージであった。(フロントグリル、エアインテーク、サイドエアベントをつや消しのシルバーにすることもできた)
またテスト車のようにハンドリング・スペチアーレを選択しないモデルでも、シャシーセッティングが改められている。素材と構造が見直されていると、当時、発表されている。
その後、後継車のカリフォルニアTのデビューまで計17300台が生産され、その中には計3台のマニュアルモデルが含まれていたという。
2+2のシート構成の恩恵もある。後部座席がトランクスルーであることも実用面で有り難いし、視界の良さも隠れた魅力といえそうだ。
乗り心地も望外に良い。ステアリング操作に対する反応もグランドツアラーというよりスーパーカー的で鋭いと言ってもいいレベルにある。そこにはあくまでフェラーリの考えるグランドツアラーといえる個性が明確にあった。
SPEC
フェラーリ・カリフォルニア30
- 年式
- 2014年
- 全長
- 4562mm
- 全幅
- 1910mm
- 全高
- 1325mm
- ホイールベース
- 2670mm
- トレッド(前)
- 1630mm
- トレッド(後)
- 1610mm
- 車重
- 1830kg
- パワートレイン
- 4.3リッターV型8気筒
- エンジン最高出力
- 490ps/7750rpm
- エンジン最大トルク
- 505Nm/5000rpm
- サスペンション(前)
- ダブルウィッシュボーン
- サスペンション(後)
- マルチリンク
- タイヤ(前)
- 245/40ZR19
- タイヤ(後)
- 285/40ZR19