登場がM3カブリオレでないことを残念に思いつつも、335iとB3の関連性を知れば、こちらの方が面白い比較と成り得るのだ。
あらゆる機構をサーキット出自の技術で固めながら、「上屋が開く」というサーキット出自でないボディで包む。結局「人を魅了する」とは、そういうギャップではないのか。
BMWがスローガンを「駆けぬける歓び」から「Efficient Dynamics」に変えて久しい。初耳の方には知ってもらい、忘れていた方には思い出してもらおう。
BMW 3シリーズの2代目、E30に抱いた感想は「ザ・ふつう」。しかし乗れば乗るほど、その主張しない味わいに、ゆっくりと惹かれることになっていったのだった。
BMW M4クーペ・コンペティションxドライブは、一言でいって「サイボーグ」のようだ。技術によって驚異的な速度域におけるスタビリティとアジリティを実現する。
BMW 318Ci Mスポーツ(E46)に乗って、コンパクトな車体を振り回す愉しさを忘れかけてしまった情けなさに気付く。堪えきれない笑顔。楽しくてたまらない。
BMW M440i xドライブ・グランクーペには、エンジン、プラクティカリティ、楽しさにステータス性などがバランスよく備わっていることに気付かされる。
2007年に日本でデビューしたBMW M3(E90型)を、2022年の今、改めて試乗。内外装は主張しすぎず、それが奥ゆかしい。それでいて走りは堪能的。今だからこそ光る、「いい時代のM3」をじっくりと堪能する。